私と雅楽の出会い 〜DNAに刻まれた音〜 – 真中音羽(Otoha Manaka)

私と雅楽の出会い 〜DNAに刻まれた音〜

2025-06-22 UP!

2025年4月25日、宮内庁の雅楽演奏会にご招待いただきました。
その日が、私にとって「雅楽」との本格的な出会いとなりました。

会場に響き渡る笙(しょう)の音。
初めて生で聴いたその音色に、心を深く奪われました。

ただ美しいというだけではなく、まるで神聖な世界へと誘われるような、不思議な感覚。
雅楽の響きは、私がこれまで瞑想音楽として制作してきたアンビエントミュージックと、どこか通じるものがありました。
「これはまさに“日本の瞑想音楽”だ」
そう感じたのです。

演奏を聴いているうちに、ふと、胸の奥にある記憶の扉が開いていくような感覚を覚えました。
各楽器が奏でる音の重なりが、自分の中に深く眠っていた“原初の音”を呼び起こしたのです。
「私のDNAに刻まれている音楽は、これだったのかもしれない」
そんな直感が降りて来ました。

実は私の家系は、500年代に中国から朝鮮半島を経て日本へと渡ってきたと、家系代々に伝わる書物に記されています。
それはちょうど、雅楽が日本へ伝来してきた歴史と重なる時代です。
幼い頃から、自分の内側に「どこからか来た音楽」がインストールされているような感覚がありました。
3歳の頃には、自分の思いつくままに、幼稚園のピアニカでメロディーを奏でていました。

私の頭の中で流れているメロディーは、一般的なポップスとは少し違っている事があり、そんな時は、
西洋音楽のコード理論では、きれいにハマりづらい部分が出て来るので、よく悩んでいました。

「なぜ、自分の音楽には、一般的なコードがしっくりこないのだろう?」
長年抱えていたその疑問が、雅楽との出会いによって一つに繋がった気がしたのです。
「これは西洋音楽とは異なる、別の音楽体系なのだ」と。

そこから私は、日本和声の音楽理論を学び始めました。
雅楽の和音や旋律の成り立ちをひもときながら、
自分自身の音楽と重ね合わせていく中で、新たな作曲の道が見えてきました。

現在、雅楽の響きとポップスを融合させた新曲を制作中です。
公開はもう少し先になりますが、情報解禁の際にはこちらでお知らせします。


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